知財部員のキャリアパス
思うところがあってとりとめもなく書きます。あまりたくさんの会社のことを知らないので、自分がつとめてる会社限定の内容だったりするかもしれません。
今企業知財部にいる方々はどういうキャリアパスを思い描いていますか。どういうキャリアモデルがいますか。
企業知財部でずっと生きていく、と考えると、出世の道はすごく細いように感じます。知財担当役員がいる企業では役員クラスが、そうでなければ部長クラスが到達可能な最高位でしょうか。そんなに頻繁に交代するものでもないしょうから、そこまで到達できる人はごくわずかでしょう。知財部に課長クラスのポストがどのくらいあるか、企業によるでしょうが、そんなにたくさんはないでしょう。「7割は課長にもなれない」と言われていますが、企業知財部にいるともっとその割合が高いのではないか、とも思われます。
一方知財実務は、成果主義では評価されにくいとも感じます。特許を出願しても登録されるのは4〜5年後、というのはよくある話です。半年や一年で戦略的な出願や特許網の構築の成果を評価するのは難しいです。
そうすると、マネージメントを志向せず、知財のスペシャリストになることを選択してずっと実務の能力を発揮して年齢を重ねた人がは、単に「出世が遅い」人になってしまいかねません。このような人がちゃんと報われる仕組みが企業にあるといいんですが。そういう人が報われていない様子をみると、モチベーションを維持するのが難しくなるように思います。
もちろん知財以外の部門に移ることもできるのは企業勤めならではです。弁理士資格を取って独立する、とか、ベンチャーなどに移る、いう道はもちろんあります。
ただ、企業知財部の中で生きて行く、ことに絞ってキャリアを考えるとちょっと先が見通せません。
だから辞めていくのかなあ…