トライウェイ試行終了

特許庁の更新情報に、「トライウェイ試行について」が出てました。



日本国特許庁、米国特許商標庁、欧州特許庁の三極特許庁は、サーチ結果を情報共有するプロジェクト「トライウェイ(Triway)」の試行プログラムを、平成20年7月28日から開始いたします。

(3) 試行の終了
対象案件が100件選定された時点、又は、試行期間(開始から1年間)のいずれか早い時点で、トライウェイ試行への参加受付を終了します。※参加受付は終了しました。
トライウェイ試行について から引用
開始したのが1年前で、この時期に参加受付終了のアナウンスのようですから、対象案件が100件に満たないうちに1年が経過してしまったようです。
もともとどの程度の件数を見込んでいたのか分かりませんが、十分に制度の運用を確認できる程度の件数があったんでしょうか。

日米欧3極のサーチ結果を有効活用という趣旨は理解できますが、なるべく現行の制度の範囲内での試行でしょうから、やはり手続きがややこしいですね。

これがきちんと制度化されて、PCTともうまく連動して扱えるようになると便利なんですけどね。
3極のサーチ結果が相互利用されると、かなりの範囲の先行文献をベースに特許性を判断してもらえるから、後で無効化されるおそれは小さくなって、権利としては安定する可能性が高くなりますからね(権利化のハードルは高くなるんですが)

これを書いていて思いだしたんですが、最近中国の審査が結構ハードル高くありませんか?
普通に日本と米国の先行技術を組み合わせて特許性を否定する拒絶理由が来ます。日本の文献中心に調査する日本の特許庁よりも米国の文献中心に調査する米国特許庁よりも厳しい拒絶理由が来たり。
まあ、中途半端に権利化して後で無効になる要素をはらんでしまうよりはいいんでしょうけどね。