知財

知財部員のキャリアパス

思うところがあってとりとめもなく書きます。あまりたくさんの会社のことを知らないので、自分がつとめてる会社限定の内容だったりするかもしれません。今企業知財部にいる方々はどういうキャリアパスを思い描いていますか。どういうキャリアモデルがいます…

EUが共通特許制度

EUが共通特許制度という記事が日経ネットに出てました。日本語の記事ではこれ以外にはなさそうでしたね。この記事を読むと特許制度を一元化するとまで書いていますが、必ずしもそこまでではないかもしれません。 欧州連合(EU)加盟27カ国はEUの共通特…

特許の審査開始時期を遅らせる

手元にないので確認できないのですが、11/4の日経新聞に特許の審査開始時期を遅くするかもしれないというような記事が載ったようですね。個人的には是非この制度実現して欲しいものです。いろいろな製品開発をしても、ものになるのはごく一握りという分…

「グリーン早期審査・早期審理」の試行開始

早期審査・早期審理の対象として新たに「グリーン関連出願」を加えます。ここで、「グリーン関連出願」とは、グリーン発明(省エネ、CO2削減等の効果を有する発明)について特許を受けようとする特許出願のことをいいます。via: 「グリーン早期審査・早期審…

特許(実案)のみを担当できる「特許弁理士」というのは実現できないものか

知的財産立国ということで様々な施策が打たれたこともあり、弁理士は急増しています。 コラム:馬場 錬成氏「知財戦略で勝つ」第120回「急増する弁理士を活用する社会を作ろう」によると、09年6月30日現在で8194名とのことで、10年程前と比較すると2倍程…

米国仮出願番号からの検索(USPTO)

仮出願番号だけ分かっていて、どのような内容の出願がされたのかを確認したい場合がたまにあります。しょっちゅうあるわけではないので、どうやって調べるのが効率的か忘れてしまいます。意外と引っかかるので自分のメモを兼ねてまとめてみます。自分で理解…

Ultra-Patent正式サービス開始(有償化)

もう1ヶ月前になりますが、7/1から、ついにUltra-Patent(http://www.ultra-patent.jp/Search/Search+.aspx)が正式サービスを開始、ベータ版として無償で公開されていた昨日の数々が残念ながら有償化されてしまいました。有償化されるというニュースは…

トライウェイ試行終了

特許庁の更新情報に、「トライウェイ試行について」が出てました。 日本国特許庁、米国特許商標庁、欧州特許庁の三極特許庁は、サーチ結果を情報共有するプロジェクト「トライウェイ(Triway)」の試行プログラムを、平成20年7月28日から開始いたします。 (3…

子供と特許

ひもを引っ張るだけで、マイバッグをスポッと収納―。富山市立東部小学校5年の石黒紀行君(10)が、折りたたみ傘を改良して一瞬で畳める買い物用マイバッグ「スポッとバッグ」を考案して特許庁に出願。今月になって、同庁から査定証が届き、石黒君の特許取…

独禁法と知的財産法

技術を公開する代償に一定期間の独占権を得る、というのが特許の考え方ですから、独占権が得られるのが特許権の本質ともいえます。法律で独占権を認めているものですから、一般論として、特許などの知的財産権は独禁法の例外として扱われます。特許権の行使…

パトリスへの期待

検索サービスはきっと割に合わない商売になっていくでしょうから、完全にデータ作成に特化して、他の商用DBにPATOLISのデータを提供するって訳にはいかないでしょうかね。 当然有償オプションになるでしょうけど、他社の商用DBの進歩したインタフェース…

衝撃

衝撃のあまり久々に更新。あのパトリスが…… 民事再生手続開始申立のご案内 当社は、平成21年7月17日、東京地方裁判所に対し民事再生手続開始の申立を致しましたのでお知らせいたします(平成21年(再)第195号)。 ご契約者の皆様にはご心配をお掛けして申し訳…

特許法改正の報道

新年早々日経に記事が出てたみたいですね。「聴く日経」でトップ扱いでびっくりしました。でも、よく分からない記事です…… 特許、ソフトも保護対象に 大幅な法改正、特許庁検討 特許庁は特許法の大幅見直しに向けた検討に入る。「モノ」が対象だった特許の保…

早い特許査定

先日特許査定が出た案件があります。 なんかそれほど昔の案件じゃないような気がしてよくよく見ると、びっくり。 審査請求したのが8月終わりでした。わずか1ヶ月半で特許査定が出たことになります。 早期審査でもないのに、こんな事もあるんですね。 特許…

ダウンロード違法化へ

私的録音録画小委員会で、ダウンロード違法化の骨子案が了承されたようですね。 “iPod課金”見送り ダウンロード違法化へCommentsAdd Star iPodへの補償金課金は見送り、違法録画・録音物のダウンロードは違法に――私的録音録画小委員会が3カ月ぶりに開かれ、…

スーパー早期審査第一号

久々の更新となりました。 スーパー早期審査が実施されましたが、29条の2との関係が気になるところですね。 特許庁は17日、特許の審査期間を大幅に短縮する「スーパー早期審査制度」の第一号として、慶応大が今月1日付で出願した水中の有害金属検出技術を…

「青本」工業所有権法(産業財産権法)逐条解説 第17版が発売開始

工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第17版〕がついに発売されました。 発明協会のページでは、発売中、在庫ありになってますね。 平成14年の一部改正から平成18年の一部改正までの改正情報等をメインに、立法担当者が見直し・盛り込んでいます。 書籍詳…

メーカーの利益は過大ではない

いくつか記事を読んだんですが、権利者側の言い分に全く共感できないのはなぜなんでしょうか。お金の話になってるからなのかなあ。 「あるメーカー」とか経済産業省とかを持ち出して、悪者探しをしてるからなのかなあ。消費者の視点が感じられないからなのか…

公正な利用

フェアユース規定が盛り込まれるかも、というニュアンスともとれる記事がasahi.comに掲載されていました。 日本の著作権法は、他人の著作物を勝手に複製したり、ネット配信したりすることを原則として禁止している。その上で、例外として「家庭内での私的な…

文化の発展

日本において、著作権の保護が機能していた分野よりも、必ずしも十分に機能していなかった分野の方から国際的に高い評価を得るものが生まれているように思えるのは皮肉なことだと思います。著作権法の目的はこうなっています。 第一条 この法律は、著作物並…

米国特許法改正案の状況

いろいろ反対はあるけれども少しずつ前に進んでいるんでしょうか。投票に持ち込む流れにはなっているみたいですね。The patent community is approaching another critical deadline regarding how the U.S. patent system goes forward. The Intellectual P…

特許の産業の発達に対する貢献について妄想

特許法には、特許制度を設ける目的が書いてあります。(目的) 第一条 この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。特許法 から引用本当に特許制度は産業の発達に寄与しているのでしょうか…

先使用権の使い方の難しさ

特許を出願すると公開され、そのことによる技術の流出のリスクが伴います。特許という仕組みは、技術を公開する見返りに独占権を得るといわれていますが、権利化まで至らなかった場合には、技術を単に公開しただけとなってしまいます。また、製造技術などで…

IPDL公報テキスト検索で全文検索可能に……で思うこと

2/28付けでお知らせが出ていましたね。 3/17(月)からは、書誌を除く公報全文(「要約」+「請求の範囲」+「詳細な説明(以降に続く項目を含む)」+「手続補正書」)を一括して検索できるようになります。 独立行政法人 工業所有権情報・研修館:…

アメリカ特許法改正の状況

英語の勉強も兼ねてなるべく向こうのブログを見ようと思っているのですが、米国の特許法改正に関してはなかなか進展しないようですね…… A prominent Israeli commentator has added his voice to the growing chorus of objections to the patent "reform" b…

外山滋比古氏でも誤る「引用」

昨日届いた日経ビジネス Associe (アソシエ) 2008年 3/4号 [雑誌](ブログ内で紹介)のP138に外山滋比古氏の「ことばの作法」という連載記事が掲載されています。その中で著作権法について触れられているのですが……一般の人間も、他人の文章、著作から一部を…

esp@cenetで英国の登録公報を見る

ちょっと先日はまってしまったのでメモ。esp@cenet http://ep.espacenet.com/?locale=jp_EP は便利でよく使うのですが、英国の登録公報をなかなか見られなくてはまりました。ちなみに、真っ当な方法は、英国特許庁(http://www.ipo.gov.uk/)からアクセスす…

Ultra Patentが便利な件(その2)

先日書いたUltra Patentですが、使ってみたらおお、と思うところがあったのでメモ。特許調査をするとき、クレームを全部チェックするのは大変なので、独立項だけチェックしたい時ってありますよね。Ultra Patentで米国公報を見るとき、「請求項を見る」で表…

イノベーションと知財政策に関する研究会ワーキンググループの配付資料はよくまとまっていていい

特許庁の、「第1回 イノベーションと知財政策に関する研究会 ワーキンググループ 議事次第・配布資料一覧(http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/kenkyukai/innovation_wg_01_shiryou.htm)」にある、 「資料4 イノベーションと知財政策に関する研究会 検…

特許巡るリスク明示へ指針策定・特許庁方針、企業向け

特許巡るリスク明示へ指針策定・特許庁方針、企業向けというタイトルの記事が日経のサイトに掲載されましたが、内容がよく分かりません。「イノベーションと知財政策に関する研究会」とそのワーキングルループについては議事要旨と配付資料を一通り見たので…