米国仮出願番号からの検索(USPTO)

仮出願番号だけ分かっていて、どのような内容の出願がされたのかを確認したい場合がたまにあります。しょっちゅうあるわけではないので、どうやって調べるのが効率的か忘れてしまいます。意外と引っかかるので自分のメモを兼ねてまとめてみます。

自分で理解するにあたり、考え方のポイントは下記2点であると思いました。

●仮出願も正式な出願であって、出願番号を持つ単独の出願であること

ですから、USPTOのPatent searchで「provisional application number」のような検索フィールドを探しても見つかりません。普通に出願番号として扱われていますので。

●仮出願は審査も出願公開もされずに放棄されること

ですから、USPTOのPatent SearchのIssued PatentやPatent Applicationを検索するところで、出願番号として("AN"として)仮出願番号を入れてもヒットしません。仮出願の出願番号をもった出願は登録されませんし、出願公開も行われませんから。


これらのことより、「仮出願である」ことに惑わされず、優先権主張の基礎出願の出願番号から後願を探すという事を普通に行えばいいことになります。
実際に探す手順ですが、
基本は、USPTOのPublic PAIRを使うのが正解だと思います。
http://portal.uspto.gov/external/portal/pair
から、
Application Numberに仮出願番号を入れて検索し、出てきた結果の「Countinuity Data」のタブをクリックすると、関連出願を一網打尽に出来ます。ある程度以上新しい仮出願になると、「Image File Wrapper」のタブから、仮出願の内容を閲覧できます。後願が公開公報、登録公報などで公開された仮出願については、PAIRから閲覧できるようになるようです。古いものについては、包袋を取り寄せれば同様の基準(後願が公開されていること)で閲覧できるものと思われます。

また、USPTOのPatent Searchで探すときは、いずれもAddvanced Searchから、Issued Patentで探す場合には

PARN Parent Case Information
RLAP Related US App. Data
どちらかを使います。
PARN/60/xxxxxx
RLAP/60xxxxxx
いずれかの形式になります。
Patent Applicationで探す場合には
RLAP Related US App. Data
で検索する事になります。
ただ、未登録のものはIssued Patentの方では検索できませんし、公開制度以前、あるいは非公開申請したものは登録済みであってもPatent applicationでは検索できません。Public PAIRを使うのがやはり一番確実であると思われます。
※もしかすると一番最新の仮出願情報を検索できるのはPatent applicationのデータかもしれません。(後願が公開されたという情報がPAIRのデータベースに入力されないと公開番号をPAIRから得ることは出来ないはずですが、タイムラグがどれだけあるかは未確認です。)